第8回:自分を知ろう8:肩周りを整える(2017年1月19日放送分)
前回は、首周りを整えるということで、首のチェックをするだけで身体のバランスの崩れに気付くことができ、首だけでなく全身を動かすことによって首を整えることに繋がるということをお伝えしました。
今回は「肩周りを整える」ことについてです。年々、肩が動かしづらくなってきている方もいらっしゃるかと思います。水泳やっていると肩はすごく使いますし、球技だとかあらゆる運動でも肩は大切です。日常の動きでも物を運ぶときや服を着るときに動かします。
首と併せて肩周りは、肩こりや四十肩などに関わります。肩の関節は可動域が大きく様々な動きが出来ますが、不安定でケガをしやすい部分でもあります。特に肩甲骨は見えないところでなかなか意識しにくい部位ですが非常に大切です。
○肩甲骨を健康に保つ
肩甲骨の動きが改善されると、まず心臓がリズムよく動きます。さらに肺が効率よく酸素を取り込めたり、呼吸がしなやかに出来たりなどの呼吸器系の充実に効果的です。肩甲骨は呼吸器と関係が深いものなのです。みんなで肩周りを整えていきましょう!
注意:決して無理をして肩を痛めないように気をつけてください。
肩周りを整えるメニュー①:肩のバンザイチェック
ではまず、肩のチェックから行いましょう。肩の可動域のチェックです。
正座、または気をつけの姿勢で両腕を前に伸ばし、バンザイをします。
腕がどこまで挙がりますか?痛くないレベルで行いましょう。
横から見て、
◎頭が腕よりも前で全部見える 〇耳が腕より前で見える
△耳が腕の後ろから見える ×腕が45度よりも挙がらない
一般の方は、「耳が腕より前で見える」ところの基礎体力レベルを目指しましょう。
スポーツをする人は「頭が腕よりも前で全部見える」レベルを目標に。×の方はすでに肩周りに問題が起こっている、または起こる可能性があります。早急に改善しましょう。肩に問題がある方は、まずは専門医へ相談しましょう。
肩周りを整えるメニュー②:肩の力が抜けているかをチェック
続いては、肩の力を抜けるかどうかのチェックをペアで行います。
気をつけの姿勢から両腕を真横に広げます。そしてパートナーが両腕を支えます。パートナーのタイミングで支えを外します、上手く力の向けている人は両腕が自然に落ちます。力の抜けていない方は両腕が不自然に落ちます。
肩の力を抜けるということは、心と体に緊張感やストレスが少ないと言うことです。
肩の力が入っている方は、日頃から緊張感やストレスが多く力が入っている事すら気づかないで生活している為、疲れやすく、肩こりなど問題が起こりやすくなります。
先ほどのメニュー①バンザイチェックで腕が挙がりにくかった方は、肩に力が入りすぎていたことも原因だったかもしれません。肩の力が入ってしまっている方は、意識的に肩をリラックスさせることが必要です。
肩周りを整えるメニュー③:肩の力を抜く!
まずは気をつけの姿勢で立ちます。そこから腕振りをします。
無理のない範囲で最初はゆっくり丁寧に、徐々にリズムよく行いましょう。
1)姿勢を保ち両腕を同時に腕振りします。腕の重さを感じ、全身運動で自然と腕が振れるようにします。
2)次に、肩から腕をひねりながら腕ふりをします。
3)次は、腕のひねりを入れながら交互に腕ふりをします。後ろに肘を引き、前後まっすぐに振りましょう。
腕振りを行う時には、肩甲骨を動かしながら体幹で動くように心がけましょう。
そして最後に改めて肩のバンザイチェックをしてみましょう。
気をつけの姿勢で両腕を前に伸ばし、バンザイをします。変化はみられましたか?
手を挙げる動作というのは、例えば、子供たちが元気に発言する時に行う動きです。しかし、ストレスがたまると背中が硬くなりやすくなり、手が挙がりにくくなったりします。
いつも怒られてばかりいる子供は、背中が硬くなりやすいです。その為、授業中に手が挙がりにくくなってしまったり、呼吸も不安定になって、声が出にくかったり、大事な場面で手が動かなくなりミスをする、ということが起こってしまうことにもなります。
少し手を挙げて、ゆったり呼吸をし、背中を柔らかくすることで、少しずつ改善していきますので、ぜひ続けましょう。子どもだけでなく、奥さんに怒られっぱなしのだんなさんも含めて肩周りがつらい方もぜひ試してみてください。