第56回:自分を知ろう56:メンタルボディチェック①
(2018年10月18日放送分)
前回のテーマは「足をイメージ通り使おう」でした。脳からの指令がなくても筋肉が無意識に行う運動である反射運動がありますが、基本的には脳神経から指令がでて、筋肉を動かします。よって、頭(脳)と身体が連動していることが大切だというお話でした。
今回のテーマは「メンタルボディチェック① 強気のボディチェック」です。
心と身体は密接な関係で、笑ったり、怒ったりの顔の表情や、背中が丸く目線が下がったり、堂々と胸を張って顔が上がっていたり、心の状態が姿勢に表れたりもします。
スポーツ選手でも、不安があったり弱気の時は見ていてもわかることがありますし、自分が思う以上に心の状態はいろいろな形で身体に出ますので、メンタルボディチェックをすることで、メンタル面を確認することができます。
メニュー①:強気度チェック
パートナーがいれば、2人になって行いましょう。1人でも可能です。
・仰向けに寝転びます。
・パートナーが太もも横(外側)やや前の部分を、手の平で軽く押さえながら左右へゆらし、下へおろしていきましょう。痛みがある人はいましたか?
(評価)
◎少し力を加えても痛みなし
○軽く抑えただけで痛みなし
△軽く抑えて少し痛みがある
×軽く抑えただけで痛みがある
弱気になると、腰抜けという表現があるように、腰がなくなります。つまり腰が入っていない状態になります。腰が引けていくと痛みが出やすいコンディションになります。また痛みを和らげておくことで腰が入りやすくなり、開き直りや思い切りといった、心が使いやすくなります。
メニュー②:コンディショニング
1)全身ブランブラン:
立った状態で、両足の太ももを揺らします。ぶらぶらしているとだんだんだるくなります。血流が上がっていきだるさがましになってくるまでやりましょう。
身体が硬くなると血液や神経の流れが悪くなり、筋肉も関節も固まってきます。このコンディショニングは筋肉を緩めたり、筋膜をはがしたり、関節の血流を良くしたり、イメージ通り動ける準備ができます。
2)前後歩き:(5mぐらいの距離を基本に行います。場所が十分にない場合には2~3mでも大丈夫です。)
気を付けの姿勢から前に歩き(前歩き)、そのまま後ろ向きに戻ってきます(後ろ歩き)。これを繰り返します。
だるさが出る人もいますが歩くと軽くなっていきます。
歩いていくうちに、ターンが軽くなったり動きが良くなってくるのを感じられるかと思います。
弱気になると前に前にと進む動きが悪くなります。前後歩きをする事で、動きやすい身体を作る事で心は前向きになります。
メンタルの少しの崩れで、身体はかなり崩れるということです。
大きな大会の時や人前で話す時などに、恐怖、不安、弱気が出てきて、その気持ちが膨れ上がって、足が震えるという経験をしたことがあるのではないでしょうか。この時足が震えるのは、これは足が弱っているからではなく、腰が引けて太ももにかなりのストレスがかかっている状態、つまり、びびって弱気になっている状態です。そういったことから今回のチェックを強気度チェックと名付けました。
このようなチェックをしておくことで、自分の心・身体の状態を少し良くすることができ、大事な一瞬を過ごすことができます。ストレスがあれば、膝や腰、肩こりや首が硬くなっている場合がありますが、不安の根本を解消することが大切です。
人間の行動は、気分感情で決定されています。メンタルトレーニングは心のトレーニングですが、メンタルボディワークは身体の状態をより良くすることでメンタルの状態を上げていく手法です。
今後も紹介していくので、楽しみにしていてください!